エンジニアらしき人のひとりごと

100人中100人は興味を示さなくても、100万人居たら1人くらいは面白いと思ってくれそうな、重箱の隅をほじくってみるブログ。

Windows10 (2004) の WSL2

Windows10(2004)でWSL2は、ちょっと触ったけど、すごく便利。
Ubuntuファイルシステム上にあるファイル(ホームディレクトリ配下のファイル)も、Windows側のソフトで使える。
xyzzyで使えるのは、すごくうれしい。

で、Microsoftの Visual Source Code と組み合わせると、さらに便利。
なんだかMicrosoftの本気を見た気がする。

で、3年前に購入したNECの超軽量ノートPC(2-in-1)を使っているけど、メモリが4GBしかないので、Visual Source Codeとの組み合わせは、けっこうしんどい。
そしてなんとなく、WSL2は、使えば使うほど、メモリを食う印象。一度確保したメモリを離さないような?
再起動すればいいんだろうけど、それは非現実的・・・。

LAVIE Hybrid ZEROの軽さは、購入から3年経った今でもすごく魅力的なんだけど、
開発用途に使いたいときには、メモリ4GBで拡張不可というのは、WSL2とVisual Source Codeの両方を使おうとすると、物足りない。
タッチパネル対応のノートPCで、思い切って16GBの機種はないだろうか?と探してたら、DELLにあった。

と思っていたら、DELLが割引キャンペーンをしているのをさっき見つけた。2020/7/20(月)まで、20%オフという!

次もタッチパネルのノートPCが欲しいなぁと探していたら、
New Inspiron 14 5000 2-in-1 (5400) というのが、私の希望にピッタリ。
・14インチタッチパネル
・メモリ16GB (DDR4 3200MHz)
・512GB SSD
・第10世代 インテル® Core™ i7-1065G7 プロセッサー
で、20%割引クーポンを使うと、87,984円(税抜)。

メモリ16GBあれば、数年大丈夫でしょう!CPUも、第10世代のCore i7だし。

でもさすがに、NECLAVIE Hybrid ZERO と比べると、ちょっと重い。それでも1.55kgしかない。いいなぁ。

この価格、明日7/20(月)まで!


以下、アフリエイト貼っときます(笑)。
デル株式会社

テレワークには、外付けのスピーカーが便利🎵

最近、テレワーク(リモートワーク)が私の職場にも導入されました。

ということで自宅に職場のノートPCを持ち帰って、自宅で仕事しています。
打ち合わせも、 Microsoft Teams や Zoom を使った、テレビ会議が増えてきました。

テレビ会議をしていて思うのが、「ノートPCのスピーカーだと音量が小さくて聞き取りづらい」「マイクの音量も小さくて、声大きく出さないといけない」という悩み。
(え?私のノートPCがイマイチですか?)

どうにかしたいなーと家の中を見渡すと、たまに音楽を聴くときに使う Bluetooth スピーカーが!
しかもこいつ、スピーカーのくせにマイクが付いていて、通話ができるという機種。

これを試しに使うと・・・
すんごく満足でした。

なんといっても、

外付けスピーカーを使うと、声がすごく自然に・明瞭に聞こえる(ただしモノによるw)

という、スピーカーなので当たり前なんだけど、「自然に」「明瞭に」というのが、会議用としてもポイント高いです。

音楽を聴くためのスピーカーなのに、テレビ会議で使うというのは、私にとっては目から鱗
テレワークでテレビ会議を行う方、外付けスピーカーをお持ちであれば、ぜひ試してみてください!

オススメ機種の紹介

私が使っているスピーカーは、 SONY SRS-HG10 という機種です。
このおすすめポイントは、

  • ハイレゾ対応
    あんまりスピーカーにこだわりがない私にとっては、低音~高音すべてがいい音に聞こえます。
  • Bluetooth接続 & USB接続、どちらでも使える
  • マイク内蔵
    • ハンズフリー通話が可能
    • Windows PCと接続すると、ドライバ不要で、「スピーカー」「マイク」としてちゃんと認識する
    • デスクトップPCと接続してもテレビ会議(カメラがなかったら電話会議)ができる
  • スマホと接続しても、もちろん使える
  • バッテリー内蔵なので、持ち運びできる

先日「リモート飲み会」(テレ飲み会、オンライン飲み会)をやりまして、その時にも使いました。
いろんな人の声が、すごく自然に聞こえました。
音量もばっちりなので、ディスプレイの前に張り付くことなく、酒を飲みつつ、つまみを食べつつ、旧知の仲間と会話を楽しむことができました。

どの機種を買うか考えている方の、ご参考になると幸いです。

click.linksynergy.com(アフリエイト付きリンクで、すみませんw)

4Kテレビ Panasonic GX855 or SONY X9500G

無性に、4Kテレビを買いたいのです。

家にあるテレビ、まだ使えるんですが、11年経ってるし、フルハイビジョンですらないんですよね・・・。
新4K8K衛星放送の開始前から、「4K放送を見たい!」と思ってます。

ついに、その時が来たのです(私的に)。

子供のころからの私の夢で、「いいテレビを買いたい」「カタログの表紙に近いページに載っている機種(上位機種)が欲しい」というのがありまして。
十数年に一度しかないこのチャンス、ついに来た!(なんとなく)。

かといって有機ELは予算上無理なので、液晶テレビの上位機種を狙いたい。
置けるサイズは、最大で49型かな・・・。

ということで、以下の2機種で悩んでいます。好みで選んでます。

私の悩みポイントは…

スマホで見ている写真や動画、デジカメで撮影した写真や動画を、大画面で見たいときありますよね。
そういうのに強いのは、SONY X9500G かなと思っています。
AndroidのChromecast、iPhoneのAirPlay2の両方に対応しているというのは、うれしいポイントです。

実際に試していないですが、Panasonic GX855 かな。
は明確に「地震に強く倒れにくい転倒防止スタンド採用モデル」と謳っていますからね。
あの吸盤、すごく頼りになりそう🎵

  • リモコン

私の好みは、 Panasonic GX855。
「テレビ放送を視聴する」という点では、使いやすいと思います。

SONY X9500Gは、ネット動画配信サービスのボタンがいくつか並んでいますが、
これ全部に加入している人もいないだろうし、私が使うのはYoutubeだけかなーという感じ。
まるでリモコンに広告が貼ってあるようだし、使わないボタンがあんなに並んでるせいでリモコンがデカいし、かといって電源ボタンとチャンネルボタンの間に広告ボタンがあるから、けっこう操作がめんどくさそう。

  • 画質

細かいこと分かんないですが、店頭で見たときや、ネットの記事を読むと、なんとなく私好みなのはSONY X9500Gかな、と。

でも、HDRへのサポートは、Panasonic GX855なんですよね。
GX855は、HLG, HDR10, HDR10+, Dolby Vision
X9500Gは、HLG, HDR10, Dolby Vision。つまりHDR10+は非対応ということに。

HDR10+に対応しているブルーレイのソフトか映像配信サービスを使うかどうか、というところが気になるところ。

  • 安定動作性

SONY X9500Gは、OSがAndroidなんですよね。Androidスマホが安定しているか?10年使えるか?というと「NO」なわけ。
で、そんな不安定なOSで動くテレビが10年以上も安定して動作してくれるのか、という不安が・・・。
しかも、テレビのバージョンアップで「メニューに再起動の項目が増えました」と謳うくらいなので、Android TVへの不安要素は募るばかり。
Panasonic GX855は、明記されていませんが、以前の機種はFirefox OSでした。私にとって、ちょっと未知数・・・。でもPanasonicなら大丈夫かな。

で、買いました。

SONY 49X9500G。
私の評価ポイントは、「スマホとの連携」と、「ワクワク感」。
AirPlay2とChromecastの両方に対応しているというのは、便利だと思いました。
SONYのデジカメも持っているので、その撮影画像をワイヤレスで4Kテレビに表示できるのも、ワクワク要素です。

リモコンは、最初は不満でしたが、今はまぁ慣れました。
また別記事で、X9500Gについてまとめようと思います(というか、X9500Hが発表されましたねw)。

とりあえず広告貼っておきます

ソニーストアで購入すると、無料で3年保証が付いてきます。これいいなぁ、と。しかも条件を満たすと、「3年保証ワイド」という破損時も保証してくれるサービスが無料で付けられるというメリットも。

他の量販店のほうがタイミングとしては安いときもありますし、顔なじみの「街の電器屋さん」があればそちらのほうがサポートとして安心だと思いますが、今回は試しにソニーストアで買ってみました。

設置工事は、実際にソニーの方が来られたので、いろいろ聞けて安心でした。
ソニーストア

電卓の奥深い世界 ~スマホ用電卓アプリ「ときたく」~

ブラウザで動く、電卓アプリができました!
(電卓アプリの名前を「ときたく」と呼ぶことにしました)
パソコン💻だけでなく、iPhoneAndroidスマホ📱でも使えますよ❗

↓これ、ブログ上で実際に使えます。

以下のURLで公開中です✨
https://tokitaku.tokkinsoft.com

しかも、iPhoneAndroidスマホから https://tokitaku.tokkinsoft.com にアクセスした場合、「スマホのアプリ」として見えるように、インストールできちゃうんです。
これはProgressive Web Apps(PWA)という技術を使っているからで、インストールした後は、スマホが圏外状態でもアプリが使用できるという、優れもの。
(インストールの方法は、ちょっと書くのが面倒なので、「PWA インストール」などとググってみてください🙇)

そしてこの電卓アプリの最大の特徴は、
実在する複数のメーカーの操作体系を模している
ということです。
カシオ風、シャープ風、キャノン風、シチズン風の各モード。
それと、各社をミックスした私好みのモードもあります。


使い方

電卓を使ったことがある人なら、特に気にせず使えると思います。
詳しい使い方は、

AC
ボタンを長押ししてみましょう。
ここには、ずらっと各モードを選択するボタンが出てきます。
そして「使い方はこちら」ボタンを押すと、使い方を表示します。

ちなみに、モードを変えてもボタン配置は変わりませんので、あしからず。

やっぱり電卓は、実物が良い

スマートフォンで作ったアプリだと、やはりなんだか物足りない…(アプリを2か月かけて作ったけどw)。

このアプリと比べた、電卓の実物の良さは、

  • ボタンの凹凸があるので、ボタンの押し間違いが少なく、押しやすい
  • 5に、触って分かる目印が付いている機種がある
  • ボタンを押す感触があって、ちゃんと電卓が反応する安心感がある
  • ボタンの押し心地が、機種によっては気持ちよい
  • 液晶部が傾斜している機種は、見やすい
  • 引き出しから取り出すだけで、すぐ使える(スマホのメニューから選ばなくてよい)

所詮人間にとっての入力は触覚だったり視覚だったり、出力は手先の動きだったりするわけです。
「電卓」は道具ですので、道具であるからには「物理的なもの」だけが持つ優位性は重要だな、と思います。

願わくば、
「あの機種のボタン配置で」「この計算はあの機種の操作方法で」「あの計算は別の機種の操作方法で」みたいな、
いいとこどりな電卓実物がオーダーメイドで作れたらいいなぁ・・・。

今どきの電卓は、
「GT」ボタンという総和を自動的に計算してくれる機能や、
検算機能や、何回入力したかを表示する機能などなど、
細かいところで進化しているんですね。
もし電卓に新たに興味を持たれた方は、ぜひ文房具屋や家電量販店など店頭で、実物を手に取ってみてください。

そして

重箱の隅をつつくような電卓の話は、こちらから。
tokieng.hatenablog.com

tokieng.hatenablog.com

tokieng.hatenablog.com

Webサイト制作者の方へ

このブラウザで動く電卓アプリですが、
以下のようにiframeタグを使うことで、ご自身のWebサイトに組み込むことができます。

<iframe src="https://tokitaku.tokkinsoft.com" referrerpolicy="origin" width="400px" height="300px" sandbox="allow-scripts"></iframe>

商用サイト含めて、リンクフリーとします。もしよろしかったらどうぞ!

f:id:tokieng:20200224204924p:plain:h100

電卓の奥深い世界 ~③各メーカーの微妙な違い~

こんにちは。
この記事をご覧になるということは、さては電卓にご興味がおありですよね?

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電卓ユーザーには、「カシオ派」「シャープ派」「キャノン派」などといくつかの派閥があります。
電卓を買うとき、どのメーカーの機種にしようか、悩むことって、ありませんか❓

パッと目に付くのは、キー配置ですよね。これは重要です。
次に気になるのが、キータッチですね。これも重要です。

実は見た目以外にも、メーカーによって、少し操作や機能に違いがあるのです。
主な違いというのは、この連載の第2話にまとめていますので、そちらをご参照いただくとして・・・。
tokieng.hatenablog.com

第2話では、「カシオ」vs「それ以外の連合軍」にくっきり分かれました。
あまりにもくっきりすぎて、「カシオ以外の電卓は中身が一緒じゃないのか?」と疑いたくなるくらい(私だけ?)。

でも実はカシオ以外のメーカーの電卓にも、微妙に違う点があるのです。

この記事では、誰も気にしない微妙な違いを、ご紹介します‼️

なお、全機種の電卓を買って確かめたわけではないので、機種によって差はあるかもしれません。
そしてここで扱っているメーカーは、カシオ、シャープ、キャノン、シチズン、アスカの5社です。
ご了承くださいませ。m(_ _)m


そうそう

こんな電卓作りましたよ。ブラウザで動く電卓アプリ「ときたく」です。
ときたく(新しいウィンドウで開きます)
ACを長押しすると、カシオ、シャープ、キャノン、シチズンの各メーカー風のモードを選ぶことができます。
この「ときたく」を使いながら、本記事を読み進めると面白いと思います。
「ときたく」の詳細は、 こちら から。

入力時の桁あふれ

数字ボタンを、何回か押してみてください。
たとえば、1ボタンを20回とか。

エラー状態になるメーカーもあれば、エラーにならないメーカーもあります。

エラー状態は、ACやCボタンを押さないと、解除されません。
ちょっと面倒ですよね⤵

でも、理由があるのです。

12桁対応の電卓で13桁以上入力すること、8桁対応の電卓で9桁以上入力することは、入力ミスですよね。
なので、「エラー状態にする」ことで、それを人間に伝えているのです💡

エラーになる シャープ、シチズン、アスカ
エラーにはならない カシオ、キャノン

これで、キャノンかどうかを見分けることができますね🎵

=の表示

12
と入力したときに、 "= "を表示する電卓と、表示しない電卓があります。

"="を表示する
 → シャープ、キャノン、シチズン(*)
表示しない
 → カシオ、アスカ

ちなみにシチズンは、%を使った計算を行ったときは "=" を表示しないようです。
ということで、より細分化すると、

%を使った計算を含め、"="を表示する シャープ、キャノン
%を使った計算以外で "=" を表示する シチズン
"=" を表示しない カシオ、アスカ

これで、シチズンかどうかも見分けることができますね🎵

負の数の√(平方根・ルート)の計算

は、平方根(ルート)の計算に使います。
√5 = 2.2360679(富士山麓オウム鳴く)

日常生活で使うことは、あんまりないですけどね。
直角三角形の斜辺の長さを計算するときくらい❓

調べたところ、経済的発注量(EOQ)を算出するときに使うそうです。日商簿記検定1級や工業簿記1級の問題で出てくるみたいですね。

で、そんな平方根ですが、負の数の平方根は計算できません。
(厳密には「虚数」が出てくる「複素数」の世界に行けば計算できるのですが、それは特殊な世界ということで…。)

負の数の平方根を計算するのは、「0で割る」のと同じくらい「計算不能」な操作なので、電卓ではエラーとして扱われます。

長くなりましたが、そんな負の数の平方根を計算しようとしたときにどういう挙動を示すのかも、各メーカーで異なります。

どんな挙動になると思います?

正の数として計算した結果を表示して、エラー状態にする カシオ、キャノン、シチズン、アスカ
計算結果として「0」を表示して、エラー状態にする シャープ

計算できないんだからと0を表示するメーカーと、
何か計算して出してやろうというメーカー。
両方あるというのが面白いですね。

これはシャープだけ違う挙動なので、シャープも見分けがつきますね🎵

モリー計算でのオーバーフロー

「何をエラーにするのか」「エラーの時にどういう挙動になるのか」って、メーカーごとの設計思想とか出てきそうな気がしますよね。
ということで、メモリー計算に関するエラーを見てみましょう。

モリー計算とは、M+M-を使って計算結果を記憶しておき、総和などを計算するときに使います。

12桁計算できる電卓なら9を12回、
10桁計算できる電卓なら9を10回、
8桁計算できる電卓なら9を8回押した後、
M+を2回押してみましょう。

モリーに記憶される数は、電卓が計算できる桁数を超えますよね。

さて、どうなりましたか❓

計算結果として「0」が表示される。
を押してもエラーが解除されない
カシオ、シャープ
計算結果として「1.9999999999」が表示される。
を押すとエラーが解除される
シチズン
計算結果として「1.9999999999」が表示される。
"M"の表示が点滅する。
を押すとエラーが解除される
キャノン
計算結果として「1.9999999999」が表示される。
"M"の表示が点滅する。
を押してもエラーが解除されない
アスカ

計算結果として何を表示するのか、
を押してエラー状態が解除されるのか、
そして、メモリー計算のエラーであることを示すために "M" を点滅させるのか、
という違いが出てきました。

面白いですね~🎵
こんなに分かれるんですね。

電卓って点滅させるときもあるんだ💡と、新鮮な気持ちに😊

ほとんどの挙動が異なるカシオとシャープが、メモリー計算のエラーに関しては同じ挙動になる、というのも面白いですね。

オールクリア操作でメモリーをクリアするか

「ときたく」ではACですが、
カシオ、シチズンでは AC
シャープ、キャノンではCA、と表記されているボタン。
ここでは総称して「オールクリア」キーと呼ぶことにしましょう。

「オールクリア」キーを押すことで、メモリーに記憶させた数もクリアするメーカー、クリアしないメーカーがあるんです。

「オールクリア」キーでメモリーもクリアする シャープ、キャノン、シチズン
「オールクリア」キーではメモリーをクリアしない カシオ、アスカ

なかなかおもしろいですね。
でもこの違いって、メモリー機能を使うときに結構困る気がします。
意図せずに、メモリーがクリアされてしまうことがあるので…。😭

つまり

各メーカー、「中身が微妙に違う!」ということですね。
こんな違いを気にする人もまず居ないとは思いますがw

で、スマホ用アプリ登場!

ここまで調べたことを反映して、スマホ用の電卓アプリ作ってみましたよ。
それが冒頭で紹介した「ときたく」です。

tokieng.hatenablog.com

どのメーカーの電卓を買おうか悩むときに、お試しで使ってみてはいかがでしょう?

え?そんなこと悩まない?

電卓の奥深い世界 ~②各メーカーの違い~

こんにちは。
この記事をご覧になるということは、さては電卓にご興味がおありですよね?

これは電卓の第2話ですので、もしご興味がある方は、第1話もどうぞ!
tokieng.hatenablog.com

スマホの電卓アプリを作っていていたら「あれ?こういうときにこの操作をしたら、どう動くんだろう?」と悩み始め、
手元のリアル電卓で試していたら「あれ?メーカーごとに挙動が違う?」と驚き始め、
気が付いたら目の前には電卓の山が!

…なんてこと、みなさんご経験ありますよね。

調査のために買った電卓の山
調査のために買った電卓の山


さてここでクイズです。
5 ÷ =
と押したとき、どんな計算をするか分かりますか?

実は、メーカーによって結果が違うんですよ~💡


ということで電卓のメーカーごとの挙動の違いを調べたので、せっかくなのでまとめてみました。

なお、ここでの対象は、

の5社とします。

他にも、AURORA、ナカバヤシオーム電機(OHM)などなどありますけどね…。


メーカーごとの主な相違点といえば…

よく知られている点としては、

  • ボタン配置の違い
    • クリアボタン(AC, CA, C)の位置
    • 0ボタンの位置
  • 操作の違い
    • 定数計算の手順
    • 逆数計算の有無

あたりが、挙げられます。

ボタン配置の違いは、同じメーカーでも機種で異なっているし、私の興味をひかないので、この記事からは除外しますが(笑)

ということで、操作の違いをまとめてみましょう❗

定数(「じょうすう」と読むらしい)計算の手順の違い

電卓のメーカーの違いを最も感じる(※個人差あります)のが、この機能です。
今どきの電卓には、どのメーカーであれ、まず付いています。

多くの人は、たぶん知らないですよね?でも便利なんです。


どんなときに便利な機能かというと、

  • 「牛肉全品30%引き」というセールを見かけて、牛肉と豚肉のどちらを買うかを悩んでいるとき
  • ランチを食べに入った飲食店のメニューを見て、「税抜き価格が表記されているけど税込みだといくらになるだろう?」と財布の中身を気にするとき
  • 逆に、税込み価格から税抜き価格を計算したいとき
  • 服を着たまま体重計に乗って、「服の重さ」相当として1.5kgを引いた値を体重だと主張するとき
  • ドラえもんの道具「バイバイン」をふりかけた栗饅頭1個が、宇宙を埋め尽くすのにどれくらいの時間が必要なのか、気になるとき

に、とても便利なんです。


つまり、「定数計算」とは、「似たような計算を楽に行える機能」ですね。

 30%引き → ×0.7 を繰り返し行う(30%引きということは、元の値段の70%ですよね)
 税抜き価格を税込み価格に → ×1.1 を繰り返し行う(本記事執筆時の消費税は10%です)
 税込み価格を税抜き価格に → ÷1.1 を繰り返し行う
 1.5kgを引く → -1.5 を繰り返し行う
 バイバインをかけた栗饅頭は、5分ごとに2個に分裂する → ×2 を繰り返し行う


かといって、電卓を見ても、それっぽい機能を示すボタンは無いですよね。
実は、ある手順で計算をすると定数計算ができるのです。

で、その手順というのは、電卓メーカー5社を調査しても、2種類しかありませんでした💡


それは、
「カシオ」か、「カシオ以外」か。


カシオが孤軍奮闘しているのか、
カシオ以外が束になっても、カシオにはかなわないというのか…。

まるで、
「カレーライスには、豚肉か、牛肉か」
「コロッケには、ソースか、醤油か」
「風呂で体を洗う順番は、頭からか、腕からか」
Linuxのエディタは、viか、Emacsか」
のような、二者択一感。

カレーライスに鶏肉を使うことも、何もかけずにコロッケを食べることもあるけれど、電卓の定数計算に関しては、この二択のみなんです。
不思議ですね。


では、それぞれの手順を見てみましょう。

カシオの電卓の場合

カシオの電卓だと、こう操作します。
 ×1.1 → 1 . 1 × ×
すると、液晶に「K」が表示されます。この「K」があったら、定数計算モードです。

あとは、数字と=を押すだけで、勝手に税込み価格の計算をしてくれます。
 5 0 0 と入力すると 550 が、
 1 9 8 0 と入力すると 2178 が、
 2 6 5 0 と入力すると 2915 が、得られます。

割り算も同様に、
 ÷1.1 → 1 . 1 ÷ ÷
と入力して定数計算モードにすると、
 5 5 0 と入力すると500 が、
 2 1 7 8 と入力すると 1980 が、
 2 9 1 5 と入力すると 2650 が得られます。

つまり、「A×B」の「×B」、「A÷B」の「÷B」を、覚えてくれるのです。

便利ですね。

そもそも、定数計算モードの表示は、なんで「K」なんでしょうね?
「定数」のドイツ語が「Konstant」だからじゃないのか、と言われたりもしてますが。

カシオさん教えて💖

カシオ以外の電卓の場合

定数計算モード、という状態はありません。まず、
 1 . 1 × 5 0 0 と入力すると 、550 が得られます。

それは普通ですね。

そのあとで、
 1 9 8 0 と入力すると 2178 が、
 2 6 5 0 と入力すると 2915 が、得られます。


つまり、最初に計算した式の一部を、勝手に覚えてくれるのです。
「A×B=」のような掛け算だと、「A×」を覚えてくれます。


じゃ割り算はというと、
まず
 5 5 0 ÷ 1 . 1 と入力して、500 を得ます。
次に、
 2 1 7 8 と入力すると 1980 が、
 2 9 1 5 と入力すると 2650 が得られます。

つまり「A÷B=」と入力することで、「÷B」を覚えてくれます。

便利ですね。


むむ⁉️

よく見ると、掛け算と割り算とで、覚えるものが違う!👀


そうなんです。四則演算を全部列挙すると、

  • 「A+B=」 は、「+B」を覚える
  • 「A-B=」 は、「-B」を覚える
  • 「A×B=」 は、「A×」を覚える
  • 「A÷B=」 は、「÷B」を覚える

となります。

掛け算だけ違うんですね。なんででしょう?
…私もわからないですw

シャープさん、キャノンさん、シチズンさん、教えて💖

「数字」「四則演算キー」「=」

数字を入力して、+-×÷のボタンを押した後で、=ボタンを押すと、何らかの計算をしてくれるときがあるのです。

何言ってるのかわからないですよね。
一覧表にしてみましょうか。
5メーカーの一覧表ですよ。

入力 カシオ カシオ以外
5 + = 5 5
5 - = 5 -5 (正負を反転)
5 × = 25 (5×5を計算) 25 (5×5を計算)
5 ÷ = 1 (たぶん5÷5を計算) 0.2 (逆数にする)

またしても、カシオ vs カシオ以外連合軍。
なぜだろう。


簡単な操作で、マイナスにできる、逆数にできる、というのが連合軍の便利なところですね。
たとえば、
「大人12人、子供25人の集団が居ます。大人の割合は何パーセントですか」といった計算問題を解くときに、
  12 + 25 ÷ =
と入力して分母を計算した後で、
 × 12 × 100 =
を入力して、めでたく 32.4% を得る、みたいな。

カシオでも、
 12 + 25 =
と総数を計算した後で、
 ÷ ÷ と押して定数計算モードにして、
 12 × 100 =
と入力することで、同じ結果を得られます。

割り増し計算・割り引き計算

定数計算の例として、「30%引き」を「×0.7」で計算しました。
暗算で「1-0.3」という計算をしたのですが、実はもっと簡単な方法があります。

電卓をよく見ると%ボタンがありますよね。これを使うのです。

でも%ボタンって、いまいち使い方が分からないですよね。


そうなんです。
+-×÷=は使い方が明確なのに、%は、掴み所がないような。
そんなボタンだからこそ、メーカーによる違いがあるんです💡


5社の操作手順を、一覧表にしてみましょう。
30%増し、30%引きの計算を例に、見てみます。

計算内容 カシオ カシオ以外
割り増し 5 0 × 3 0 % + 5 0 + 3 0 %
割り引き 5 0 × 3 0 % - 5 0 - 3 0 %


お見事。
またもや カシオ vs 連合軍。


カシオの場合は、%ボタンを押した時点で、「50の30%」である「15」が表示されます。
そのときにボタンを押すと割り増し、-ボタンを押すと割り引きの結果を表示してくれます。

それぞれの個性や主張を感じますよねー。

カシオの電卓で、連合軍の割り増し・割り引き計算の操作を行うと?

どうなると思います?
知らない人は、下の表を見て頭抱えてくださいね。

入力 カシオの場合
5 0 + 3 0 % 71.4285714285
5 0 - 3 0 % 66.6666666666


え?何?
この割りきれない感情。

バグってるのか?仕様にないおかしな操作をしたのか?
と思っちゃいますよね?
何か見つけたんじゃないかと、思わずニンマリしますよね?

でもこれ、ちゃんとした仕様に沿った結果なのです💡
(取り扱い説明書に、ちゃんと書いてあるんです)


「A+B%」→ A円で仕入れたものを売るが、利益率をB%にしたい。売値をいくらにしたらよいか。売価計算とかいうらしい。

「A-B%」→ Aは、Bの何パーセント増しなのか。

という計算を行うのです。


イメージ湧かないですよね。


売価計算は、自分でお店でも開いていないと使わない…なんてこと、ありませんよ。
たとえば
「もう着なくなった洋服👕を、フリマアプリで売ろうかな」
なんていうときに、使えます。

  • フリマアプリの手数料は、10%
  • 手元には、送料込みで1800円残って欲しい💰

というときに、
じゃいくらで出品したらよいでしょう❓

これ、立派な売価計算ですよね💡


カシオの電卓なら、簡単に計算できます。

1800+10%

で、2000 と出てきます💡

しかも、この時に-ボタンを押すと、利益の額が得られます。
まぁこのときの利益額は、フリマサイト側の収入ですけどね。

手数料は10%だから…と、
1800 × 1.1 = 1980
と計算するのは、誤りなんです。
だって、
手数料が198円になるので、手元に残るのは1782円になってしまいます。

それにしてもこんなマニアックな機能、今知ったとしても、使わないからすぐ忘れてしまって、使いたいときに思い出せないですけどねw
しかもカシオ以外の電卓で同じ操作をしたら、「売価計算」ではなく「割り増し計算」になるという…。

カシオ以外の電卓で、カシオの手順での割り増し・割り引き計算の操作を行うと?

カシオ以外の電卓で、
50×30%
ここまで入力すると、液晶に
 15
と表示されます。
このときに
+= と入力すると割り増し計算を、
逆に
-= と入力すると割り引き計算を、してくれます。


=ボタンを押すのがカシオと違う点ですが、
まぁだいたい同じ操作で計算できるんですね。

「パーセント」の意味からすると、掛け算で割り増し・割り引き計算してくれるのは直感的な気がしますし、全メーカーがそのように計算できるのも納得です。

ということで

各メーカーの電卓の違いを、見てきました。
これは、「知っている人は知っている」違いですね。

で驚くことに、上記の機能の挙動は、完全に

 カシオ vs 連合軍

という構図なんです。

連合軍に属するメーカー(というかカシオ以外)は、

  • 定数計算の手順

のみならず、

  • 定数計算において掛け算だけ違うこと
  • 正負反転や逆数の計算機能
  • %ボタンの使い方
  • ×ボタンで割り増し・割り引き計算するときに、=ボタンを押す必要があること

までもが、一緒なんです✨

しかも、AURORAやナカバヤシやOHMの電卓も、私が100円ショップで買った電卓も、ちゃんと(?)連合軍の挙動なんですよね。

ビックリ‼️


ここまで一緒だと、「外装が違うだけで、実は中身は同じものじゃないの❓」と思いたくなりますよねー。

でも、よくよく調べてみると、各社微妙に違うんです😃

それが、この連載の第1話に繋がります。
tokieng.hatenablog.com

各メーカーで微妙に違いましたよね?


では次回は、そんな「微妙な違い」に焦点を当ててみたいと思います🎵



広告欄

電卓の奥深い世界 ~序章~ カシオとシャープとキャノンとシチズンの電卓を見分けてみる

こんにちは。
この記事をご覧になるということは、さては電卓にご興味がおありですよね?
ですよね?

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1台あれば十分なのに、いつの間にか電卓がこんなに…

それでは、この記事を読む前に、あなたがお持ちの電卓をお手元にご用意ください
スマホのアプリではなく、物理的な「電卓」をお願いします。

どの電卓も、
 1 + 1 =
と入力すると、 田んぼの田 2 が得られるはずです。
そこには電卓のメーカー差というのはありません。あったら大変です。
ですが、知っている方は知っていると思いますが、メーカーによって微妙に動作が異なるんです。

大したことはしないのですが、私からいくつかの質問をします。
あなたには実際に、メーカーごとに微妙に動作が異なる、ある操作をしていただきます。
それに回答いただくことで、あなたの手元にある電卓のメーカーを、ズバッと当ててみましょう🎉

あ、「カシオ計算機(以下、カシオと略)」「キャノン」「シャープ」「シチズン」「アスカ(Asmix)」のいずれかの電卓でお願いしますm(_ _)m
100円ショップの電卓は、メーカー名の記載がなく、何種類あるのか調査できないため、除外です。


ちなみに今回のメーカー当てには、「定数計算」「逆数」は使いませんよ♪
(何のことかは、たぶん次回の記事に出てきます)

まずは、電卓の状態を、何も計算していない状態にしましょう。

ACボタンがある機種は、ACボタンを押します。
CAボタンがある機種は、CAボタンをします。ON/CAも同じです。
ACCAもない機種は、Cボタンを2回押します。ON/Cも同じです。

そして、MCボタンがある機種は、MCボタンを押して、再度ACCACボタンを押します。
MRCボタンがある機種は、MRCボタンを2回押して、再度ACCACボタンを押します

液晶には、「M」も「E」も表示されていない状態になりましたか?

これ以降の説明で「電卓をクリアしましょう」という文言が出てきたら、上の操作を行ってください。

準備ができたところで、では・・・。



Q1

8桁入力できる電卓なら8回、10桁入力できる電卓なら10回、12桁入力できる電卓なら12回、ボタンを押します。
そしてM+ボタンを2回押します。

液晶の表示は、どうなりましたか?

  • 「1.99999999999」というような数字が表示され、「E」が点灯し、「M」が点滅している

 → Q2へ

  • 「1.99999999999」というような数字が表示され、「M」と「E」が点灯している

 → Q3へ

  • 「0.」が表示され、「M」と「E」が点灯している

 → Q4へ

Q2

そのとき、ボタンを押すと、どうなりますか?

  • 液晶の「E」という表示が消える

 →Q5へ

  • 液晶表示は、何も変わらない

 →Q6へ

Q3

もしかして、その電卓は「シチズン(CITIZEN)」?

Q4

さて、「電卓をクリアしましょう」(上のグレーの枠を参照)。
そしてボタンを、13回以上(入力できる桁数より多く)押します。
液晶表示は、どうなりますか?

  • 「E」が点灯する

 → Q7へ

  • 「E」は点灯しない

 → Q8へ

Q5

もしかして、その電卓は「キャノン(Canon)」?

Q6

もしかして、その電卓は「アスカ(Asmix)」?

Q7

もしかして、その電卓は「シャープ(SHARP)」?

Q8

もう一回、「電卓をクリアしましょう」(上のグレーの枠を参照)。
と順に押したとき、
液晶表示はどうなりますか?

  • 「5」になる

 → Q9へ

  • 「-5」になる

 → Q10

Q9

もしかして、その電卓は「カシオ(CASIO)」?

Q10

もしかしてその電卓は、カシオでもなく、シャープでもなく、キャノンでもなく、シチズンでもなく、アスカ(Asmix)でもない、それ以外のメーカー?
私の手元にある、100円ショップで売ってる電卓は、これになりました。


当たりましたか?
外れたらごめんなさい。というか、その電卓のメーカー名と機種名を教えてください(笑)。

電卓って、メーカーごとに微妙に違うんですよね。

世間では、各メーカーの電卓を大きくグループ分けすると、
 カシオの電卓
 シャープ・キャノン・シチズンの電卓
という2グループに分類することが多い(普通の人はそもそも電卓を分類しない?😅)のですが、実は微妙に違うのです。

次回は、そんな各メーカーの電卓の微妙な違いをまとめてみます。

tokieng.hatenablog.com

そして、パソコン、スマートフォン(iPhoneAndroid)に対応した、電卓アプリ作りました🎵
その名も「ときたく」。

詳しくは、こちら↓
tokieng.hatenablog.com