こんにちは。
この記事をご覧になるということは、さては電卓にご興味がおありですよね?
電卓ユーザーには、「カシオ派」「シャープ派」「キャノン派」などといくつかの派閥があります。
電卓を買うとき、どのメーカーの機種にしようか、悩むことって、ありませんか❓
パッと目に付くのは、キー配置ですよね。これは重要です。
次に気になるのが、キータッチですね。これも重要です。
実は見た目以外にも、メーカーによって、少し操作や機能に違いがあるのです。
主な違いというのは、この連載の第2話にまとめていますので、そちらをご参照いただくとして・・・。
tokieng.hatenablog.com
第2話では、「カシオ」vs「それ以外の連合軍」にくっきり分かれました。
あまりにもくっきりすぎて、「カシオ以外の電卓は中身が一緒じゃないのか?」と疑いたくなるくらい(私だけ?)。
でも実はカシオ以外のメーカーの電卓にも、微妙に違う点があるのです。
この記事では、誰も気にしない微妙な違いを、ご紹介します‼️
なお、全機種の電卓を買って確かめたわけではないので、機種によって差はあるかもしれません。
そしてここで扱っているメーカーは、カシオ、シャープ、キャノン、シチズン、アスカの5社です。
ご了承くださいませ。m(_ _)m
そうそう
こんな電卓作りましたよ。ブラウザで動く電卓アプリ「ときたく」です。
ときたく(新しいウィンドウで開きます)
ACを長押しすると、カシオ、シャープ、キャノン、シチズンの各メーカー風のモードを選ぶことができます。
この「ときたく」を使いながら、本記事を読み進めると面白いと思います。
「ときたく」の詳細は、 こちら から。
入力時の桁あふれ
数字ボタンを、何回か押してみてください。
たとえば、1ボタンを20回とか。
エラー状態になるメーカーもあれば、エラーにならないメーカーもあります。
エラー状態は、ACやCボタンを押さないと、解除されません。
ちょっと面倒ですよね⤵
でも、理由があるのです。
12桁対応の電卓で13桁以上入力すること、8桁対応の電卓で9桁以上入力することは、入力ミスですよね。
なので、「エラー状態にする」ことで、それを人間に伝えているのです💡
エラーになる | シャープ、シチズン、アスカ |
---|---|
エラーにはならない | カシオ、キャノン |
これで、キャノンかどうかを見分けることができますね🎵
=の表示
1+2=
と入力したときに、 "= "を表示する電卓と、表示しない電卓があります。
"="を表示する
→ シャープ、キャノン、シチズン(*)
表示しない
→ カシオ、アスカ
ちなみにシチズンは、%を使った計算を行ったときは "=" を表示しないようです。
ということで、より細分化すると、
%を使った計算を含め、"="を表示する | シャープ、キャノン |
---|---|
%を使った計算以外で "=" を表示する | シチズン |
"=" を表示しない | カシオ、アスカ |
これで、シチズンかどうかも見分けることができますね🎵
負の数の√(平方根・ルート)の計算
√は、平方根(ルート)の計算に使います。
√5 = 2.2360679(富士山麓オウム鳴く)
日常生活で使うことは、あんまりないですけどね。
直角三角形の斜辺の長さを計算するときくらい❓
調べたところ、経済的発注量(EOQ)を算出するときに使うそうです。日商簿記検定1級や工業簿記1級の問題で出てくるみたいですね。
で、そんな平方根ですが、負の数の平方根は計算できません。
(厳密には「虚数」が出てくる「複素数」の世界に行けば計算できるのですが、それは特殊な世界ということで…。)
負の数の平方根を計算するのは、「0で割る」のと同じくらい「計算不能」な操作なので、電卓ではエラーとして扱われます。
長くなりましたが、そんな負の数の平方根を計算しようとしたときにどういう挙動を示すのかも、各メーカーで異なります。
どんな挙動になると思います?
正の数として計算した結果を表示して、エラー状態にする | カシオ、キャノン、シチズン、アスカ |
---|---|
計算結果として「0」を表示して、エラー状態にする | シャープ |
計算できないんだからと0を表示するメーカーと、
何か計算して出してやろうというメーカー。
両方あるというのが面白いですね。
これはシャープだけ違う挙動なので、シャープも見分けがつきますね🎵
メモリー計算でのオーバーフロー
「何をエラーにするのか」「エラーの時にどういう挙動になるのか」って、メーカーごとの設計思想とか出てきそうな気がしますよね。
ということで、メモリー計算に関するエラーを見てみましょう。
メモリー計算とは、M+M-を使って計算結果を記憶しておき、総和などを計算するときに使います。
12桁計算できる電卓なら9を12回、
10桁計算できる電卓なら9を10回、
8桁計算できる電卓なら9を8回押した後、
M+を2回押してみましょう。
メモリーに記憶される数は、電卓が計算できる桁数を超えますよね。
さて、どうなりましたか❓
計算結果として「0」が表示される。 →を押してもエラーが解除されない |
カシオ、シャープ |
---|---|
計算結果として「1.9999999999」が表示される。 →を押すとエラーが解除される |
シチズン |
計算結果として「1.9999999999」が表示される。 "M"の表示が点滅する。 →を押すとエラーが解除される |
キャノン |
計算結果として「1.9999999999」が表示される。 "M"の表示が点滅する。 →を押してもエラーが解除されない |
アスカ |
計算結果として何を表示するのか、
→を押してエラー状態が解除されるのか、
そして、メモリー計算のエラーであることを示すために "M" を点滅させるのか、
という違いが出てきました。
面白いですね~🎵
こんなに分かれるんですね。
電卓って点滅させるときもあるんだ💡と、新鮮な気持ちに😊
ほとんどの挙動が異なるカシオとシャープが、メモリー計算のエラーに関しては同じ挙動になる、というのも面白いですね。
オールクリア操作でメモリーをクリアするか
「ときたく」ではACですが、
カシオ、シチズンでは AC、
シャープ、キャノンではCA、と表記されているボタン。
ここでは総称して「オールクリア」キーと呼ぶことにしましょう。
「オールクリア」キーを押すことで、メモリーに記憶させた数もクリアするメーカー、クリアしないメーカーがあるんです。
「オールクリア」キーでメモリーもクリアする | シャープ、キャノン、シチズン |
---|---|
「オールクリア」キーではメモリーをクリアしない | カシオ、アスカ |
なかなかおもしろいですね。
でもこの違いって、メモリー機能を使うときに結構困る気がします。
意図せずに、メモリーがクリアされてしまうことがあるので…。😭
つまり
各メーカー、「中身が微妙に違う!」ということですね。
こんな違いを気にする人もまず居ないとは思いますがw